本研究は、2008年の『小学校学習指導要領』の「国語」において、戦後初めて示された「想像したこと」や「物語」などの創作的文章を書く「言語活動」(本研究においては〈物語創作の言語活動〉と称す)に着目した。〈物語創作の言語活動〉に焦点が当てられるようになった思想的、歴史的背景を探ると共に、実際の小学校における授業を考案し、小学校教諭の協力の下、授業実践を行った。一定の場面展開の手順を示した上で「主人公」を自ら定め、ストーリーを展開する手法を通して、児童が自由に想像力や思考力を働かせている状況を確認することができた。
|