研究課題/領域番号 |
16K04714
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
小原 豊 関東学院大学, 教育学部, 教授 (20375455)
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研究分担者 |
礒田 正美 筑波大学, 人間系, 教授 (70212967)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アクティブラーニング / 協同学習 / 算数数学教育 / 教員養成プログラム |
研究実績の概要 |
研究着手にあたる2016年度は、アクティブラーニングによる協同学習の実質化スタートアップとして、基幹校(関東学院大)内外における協力体制の再確認と作業課題の設定,課題解決型学習や協同学習に関わる基本的な論点整理とジグゾー法のデジタルデバイスによる拡充に必須なマネジメント能力に関する見解確立を行った。また、小学校算数科を主専攻とする学生及び中学校高等学校数学科を主専攻とする学生を対象とする学習環境調査の実施した。また,同学生を対象とする算数数学教育観とアクティブラーニングに関する基本認識のベースライン調査実施を実施した。 これらの成果と課題について、国際学会であるInternational Conference on Educational Research (ICER) においては「数学教員養成課程におけるアクティブラーニングの実質化に関するアプローチ(Approach to the Substantiation for Active Learning on Mathematics Teacher Training Course)」及び「オーサリングツールを用いた数学科における電子黒板の準力動的コンテンツ(Semi-Dynamic Contents of Electronic Blackboard in Mathematics : Using a Authoring Tool)」として学術研究発表した。また、International Society for Mathematics and Science Education(ISMSE)においては「スマートテクノロジによる数学教員養成におけるCSCLの展望(Perspective on CSCL in Mathematics Teacher Training by Using Smart Technology)」として学術研究発表を行い、その実績を示すと共に、その知見を国際的に広く共有した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、研究課題は概ね順調に進展している。その理由として、予め研究体制を確立する準備を進めていたこと、及びベースライン調査の結果として、アクティブラーニングの実質化に必要な情報を適切に収集できたことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度よりジグゾー法による協同学習環境を整えて、(1)問題解決の分業化による互恵的な学習体制、(2)公正で共感的な参加とピアレビュー、(3)知識の全体像を感得する構造把握、という基本的な条件整備の確立と、その環境をデジタルデバイスと電子黒板が生み出す即時性と集積性によるマネジメントする手順の具体的な検証を行う。また、初任教員と熟練教員の対比を手掛かりとする算数数学教育観とアクティブラーニングの実践展開に関するベースライン調査を実施する。同時に、算数・数学科教員養成プログラム開発に向けたパイロット調査を通して、協同学習のマネジメント分析、算数数学教育観の変容過程の記録を集積する。また同成果を国際学会において発表し、広く共有する。
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次年度使用額が生じた理由 |
適性な予算執行を試みた結果、物品(消耗品・文具)購入額において、発注での消費税等の見積もり誤差が生じ、1400円程度の繰越金が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
1400円程であるので、研究調査用紙の印刷における用紙代に繰り込んで適切に執行する。
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