研究課題/領域番号 |
16K04744
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
宇佐見 香代 埼玉大学, 教育学部, 教授 (20294275)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 生活科の指導 / 対話への意欲 / 総合的な学習 / メディア・リテラシー教育 / カリキュラム開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、「生活科・総合的な学習の時間」領域の実践研究のあり方に焦点化してこれらの学校で調査研究を行うものである。充実した実践を生み出す教師の指導力・指導性の在り方を明らかにし、その成果をこれからの我が国の教員養成・教師教育の現場で活用していくことを目的としている。 今年度は、埼玉大学教育学部附属小学校(以下、附小)の生活科実践を対象にして、子どもたちの対話への意欲を喚起する生活科指導のあり方を問う研究を行った。学習指導要領の改訂に際して、生活・総合だけでなく、あらゆる教育活動の中で、アクティブラーニングの導入、とくに対話活動の推進は今後加速していくが、その先駆けとして生活科における充実した対話活動の指導のあり方を探究した。対話は、子どもたちの自発的な意欲に支えられて展開するものであるが、教師はそのような意欲を喚起する様々な手立てを講じているものであり、その教師の手立ての工夫を取り上げて意義づけることを試みた。 総合的な学習のカリキュラム開発の側面においては、今年度はメディアリテラシー教育におけるカリキュラム開発に関する研究を行った。代表者が担当する専門科目「総合学習の原理と方法」において、受講生を伴ってNHKのスタジオパークのフィールドワークを行い、体験学習の意義について検討した。そこで深化された課題意識を元に、メディアに関する探究的な学習を行い、特に批判的思考力の育成について焦点化して検討した。探究的な学習の発表会を行う際には、NHK解説委員の方を指導助言・ゲストスピーカーとして招き、有益な講評を頂くことができた。なお、この授業における一連の活動をニュースレターにまとめて配付した。この内容については、今後論文として執筆する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記の「研究実績の概要」の後半で述べた研究については、後期授業の展開と発表会の終了が年度終わり近くになってしまったがために、研究論文としてのまとめが年度内にできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
カリキュラム開発の実践的展開についての研究は、なるべく記録を丁寧にとって、その記録を論文に生かすことを怠らなければ、研究成果の公表は早く行えるものである。今後は、その記録の努力を怠らないようにする。
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