本研究では,ESDの視点に基づき,広く小学校において継続的に実施可能で,かつ児童が主体的に探究することのできる森林環境教育の教材開発と授業プログラムの構築を目的とした。森林の多面的機能について,理科や社会などの様々な教科の内容を活用して教科横断的に学ぶ授業プログラムや,児童が簡単に樹木の二酸化炭素固定量を求めることのできる体験型の教材等の開発を行い,小学校や博物館,また,教員研修等で実践した。以上の実践から得たアンケートの回答や児童のノートの記述の分析から,小学校の様々な教科の森林に関連する内容の活用により,日常の個々の教科の学習を通じた森林環境教育の推進が可能になることを示すことができた。
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