研究課題/領域番号 |
16K04809
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
熊井 正之 東北大学, 教育学研究科, 教授 (60344644)
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研究分担者 |
橋本 陽介 宮城大学, 事業構想学群(部), 助教 (20712855)
中島 平 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (30312614)
渡部 信一 東北大学, 教育学研究科, 教授 (50210969)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ブレンディドラーニング / 特別支援 / ダイアログ原則 |
研究実績の概要 |
本研究では、まず、特別な教育上のニーズを有する学習者へのブレンディドラーニング支援実践におけるダイアログ原則関連エピソード、利用時ワークロードと品質特性関連エピソードの収集・分析を実施した。次に、特別支援教育用ブレンディドラーニング教材・システムの相互作用設計のためのダイアログ原則の評価、利用時品質特性の評価、利用時ワークロードの測定を実施した。最後に、特別支援教育用ブレンディドラーニング教材・システムのダイアログ原則と、利用時品質特性、利用時ワークロードとの関係分析を行い、研究を総括した。具体的には、ダイアログ原則として、タスク適合性(利用者の課題遂行を補助・促進するか)、自己記述性(遂行していること、置かれている段階、許容されている操作、すべき操作が利用者に明示されているか)、利用者の期待への一致、可制御性(利用者がやりとりの方向・ペースを主導・制御できるか)、個別化適合性を評価した。また、利用時品質特性・副特性として、有効性(評価用課題における課題達成数)、満足度(信用性、快適性等)、柔軟性、利用状況完全性を評価した。さらに、利用時ワークロードとして、利用時の注視項目間視線変化の範囲・繰り返し数と視線停留時間、NASA-TLXスコア(知的・知覚的要求、身体的要求、タイムプレッシャー、努力、フラストレーション、作業成績)を測定した。関係分析の結果、ブレンディドラーニング教材・システムにおける利用者の期待への一致、個別化適合性等のダイアログ原則の問題が、信用性、快適性、柔軟性、利用状況完全性等の利用時品質における問題に関連していること、ダイアログ原則や利用時品質におけるこれらの問題が身体障害学生にとっての利用時ワークロードの要因であることが示唆された。
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