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2016 年度 実施状況報告書

ICTを活用し病気療養児の学習機会を保障できる教員を養成するカリキュラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K04834
研究機関愛媛大学

研究代表者

樫木 暢子  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (10635858)

研究分担者 苅田 知則  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (40363189)
中野 広輔  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60735330)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード医療、福祉、教育との連携 / 病弱教育関連科目のシラバス検討 / タブレット端末の活用
研究実績の概要

2016 年度はニーズの共有や啓発活動、病弱教育関係科目のシラバス検討、学生による病弱実習の拡大が主な成果であった。
(1)教育、医療、福祉の関係者への啓発活動として、病気療養児の自立支援を行なっているNPO法人と連携し、シンポジウムを開催した。医療関係者、福祉関係者らは病気療養児の社会的自立のためにも教育の必要性を認めた。また教育関係者は医療、福祉と連携して学習機会の保障を行っていく必要性を認め、愛媛県内における連携ネットワークが発足した。学会では主に情報収集と啓発活動を行った。病気療養児への教育の重要性は確認できたが、学校教員養成課程においてはほとんど取り扱われていないことが明らかになった。
(2)病弱教育関連科目群の改変については、「発達障害児の健康教育」「発達障害児の教育実践論」において実施したルーブリック評価から、シラバス検討を行った。これらの科目は学校教員養成課程の学生も受講可能な科目であり、成果報告シンポジウムでは、「子ども理解」の力の育成、特別で高度な配慮の実現の意味とインクルーシブ教育システム時代におけるグレーゾーンの子どもたちへの配慮について示唆を得ることができた。
(3)新たに2病院と学習支援に関する連携関係を構築し、これまでの実績を合わせ、1施設、4病院、1NPOと連携して病弱実習を行うことができるようになった。
(4)タブレット端末を用いた学習補完のデモとして、遠隔地の子どもとタブレット端末でのディスカッションを行った。病気により声が出にくい場合のマイクの対応など、新たな課題が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

学生による学習支援を行ないながら、ニーズを把握し、タブレット端末を用いた遠隔授業を計画していたが、対面での学習支援がほとんどであったことから、デジタル教材等の作成には至らなかった。

今後の研究の推進方策

学習機会保障のニーズは流動しながら常にある状況であるが、子どもの健康状態や入退院などによるニーズの変化への対応が求められており、変化するニーズに対してすぐに対応できる基礎的なメディア教材の作成、即応可能なシステムの検討が必要である。年次計画に加えて、学生に対して、コンテンツ作成方法を教授するカリキュラムを検討したい。

次年度使用額が生じた理由

タブレット端末等で用いるメディア教材、デジタルコンテンツの作成が進まなかったため。

次年度使用額の使用計画

メディア教材、デジタルコンテンツ等の作成及び活用を進めるとともに、作成と活用のための学生向けエクステンション活動を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] インクルーシブ教育システム下において児童生徒の健康問題へ適切に対応できる教員養成カリキュラムの開発-医教連携による学生的講義・実習の充実を目指して-2017

    • 著者名/発表者名
      樫木暢子、中野広輔、苅田知則、薬師神裕子、堀内史枝、吉松靖文
    • 雑誌名

      大学教育実践ジャーナル

      巻: 15 ページ: pp.23-30

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 入院児への余暇・学習支援における学生ボランティアへの期待に関する研究2016

    • 著者名/発表者名
      山下祥代、樫木暢子、太田貴仁、苅田知則、中野広輔
    • 雑誌名

      Journal of Inclusive Education

      巻: 1 ページ: pp.54-66

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 愛媛県下の長期入院児童・生徒に対する教育保障の拠点化プロジェクトの報告2016

    • 著者名/発表者名
      中野広輔、樫木暢子、苅田知則
    • 雑誌名

      Journal of Inclusive Education

      巻: 1 ページ: pp.170-181

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 児童生徒の多様な健康問題に対応できる教職員を養成するためのカリキュラム開発2016

    • 著者名/発表者名
      樫木暢子、苅田知則、中野広輔、他3名
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第54回大会自主シンポジウム
    • 発表場所
      新潟ときメッセ(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2016-09-19
  • [学会発表] 入院児への余暇・学習支援における学生ボランティアへの期待に関する研究2016

    • 著者名/発表者名
      山下祥代、樫木暢子
    • 学会等名
      日本育療学会第20回学術集会
    • 発表場所
      宝塚大学大阪梅田キャンパス(大阪府大阪市)
    • 年月日
      2016-08-27

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公開日: 2018-01-16  

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