研究課題/領域番号 |
16K04839
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中岡 和代 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 助教 (90708017)
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研究分担者 |
倉澤 茂樹 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (40517025)
立山 清美 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 講師 (70290385)
丹葉 寛之 藍野大学, 医療保健学部, 講師 (30531652)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 食 / 行動障がい / 尺度 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、自閉スペクトラム症(ASD)児の食に関する行動障がいを測定する尺度を開発することである。研究は、研究Ⅰ:仮尺度の作成、研究Ⅱ:尺度の開発(仮尺度を用いた調査および項目選択)で構成されている。 研究Ⅰについては2016年度に報告している。 研究Ⅱについては以下の通り2017年度に報告している。対象は3~18歳のASD児およびその保護者であった。調査内容は基本情報、仮尺度(103項目)、育児負担感指標、ASA旭出式社会適応スキル検査、感覚プロファイル短縮版、日本語版対人コミュニケーション質問紙であり、郵送にて調査を実施した。調査の結果、454名から返送があり、分析対象は384名であった。回答者は母親372名(96.8%)、父親10名(2.6%)、祖母1名(0.3%)、未回答1名(0.3%)で、平均年齢は43.1±5.6歳(範囲27~60歳)であった。ASD児の平均年齢は9.8±4.2歳(範囲3~18歳)、性別は男児301名(78.4%)、女児82名(21.3%)、未回答1名(0. 3%)であった。ダミー項目3項目、行動以外のことを尋ねている4項目、類似の質問や複数の質問が含まれている3項目に加えて、床効果が確認された32項目の合計42項目を除外し61項目で因子分析を行った。因子負荷量が0.4未満、および二重負荷の19項目を除外し、最終的に5因子42項目となった。 その後、研究Ⅱを継続し、作成された尺度はASD-Mealtime Behavior Questionnare(ASD-MBQ)と命名した。ASD-MBQの幼児期における判別的妥当性とカットオフポイントの検討のため、追加で定型発達幼児を対象とした調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
作成した尺度(ASD-MBQ)の信頼性および妥当性検討のため、当初の研究計画に追加して3~6歳の定型発達児を対象とした調査を実施したため。それに伴い、調査や分析に時間を要し、論文の投稿時期も遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
作成した尺度(ASD-MBQ)の幼児期におけるカットオフポイントの検討を行い、結果を学術誌へ投稿する。また、論文だけでなく、ASD-MBQを多くの方々に活用してもらうための公表を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
作成した尺度(ASD-MBQ)の信頼性および妥当性検討のため、当初の研究計画に追加して3~6歳の定型発達児を対象とした調査を実施したため。また、論文投稿費として2018年度に使用予定であったが、論文①の掲載および論文②の投稿が2019年度となったため。
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