研究成果の概要 |
分子架橋に印加する電場の効果を、第一原理計算を援用して調査し、分子架橋デバイスのデザインの研究を行った。架橋分子として中心金属M( M=Co, Ni, Cu, Zn)をもつポルフィリンテープを取り上げ、電子状態を計算した。テープ幅方向に電場を印加した場合に、バンドギャップに顕著な増加がみられた。特にd-バンドが満たされたM=Cu, Znの場合は、πバンドがフェルミレベル近傍に位置し分子面内電気双極子が容易に誘起され、バンドギャップへの影響が大きい。ソース-ドレイン間バイアスについて、M=Coの場合に多数スピン電子において半導体的I-V特性を示し、少数スピン電子では、負性(微分)抵抗を示した。
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