ナノマテリアルの誘導自己組織化は、材料科学の分野においてボトムアップ型構造構築技術の一つとして、大いに注目されている。本課題で取り組んだ手法はエントロピー的相互作用による構造秩序化に基づく点に大きな特色がある。このような秩序化は、物質が自発的に離合集散して複雑な機能を発現し、それを制御するという生命システムにおいて見られる現象と同じといわれている。本研究で得られた知見は、スマートマテリアル創製のあらたな設計指針を与えるのみならず、細胞内の分子混雑化ににおける機能性粒子や分子の動態に関する研究への展開も見込める。
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