研究課題
平成30年度は、これまでに開発した「軟X線レーザーをプローブ光とする干渉顕微鏡」を「金属サンプルに対するマルチショットでのフェムト秒レーザーアブレーションダイナミクスの観測」に適応することに成功した。フェムト秒レーザーによる加工・表面改質では、レーザーを同じ場所に複数回照射する、いわゆるマルチショットによる施工が行われているが、そのメカニズム及びダイナミクスの学術的な理解は不十分である。今回は、モリブデンをサンプルとして、1ショット目から10ショット目におけるダイナミクスの観測をそれぞれ行った。1ショットでは飛翔体がほとんど観測されない照射強度(~ 0.2 J/cm2)において、2ショット目以降から飛翔体が明確に観測されることを明らかにした。本計測と合わせてフェムト秒レーザーのサンプルに対する吸収率をショット毎に計測・比較することで、ショット毎のアブレーションの変化が各ショット後のサンプルの表面形状の変化に由来する事を明らかにした。マルチショットアブレーションのダイナミクスの観測が可能となったことで、フェムト秒レーザー特有の高精度な表面加工及び表面改質のメカニズムの解明が期待される。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 11件、 招待講演 2件)
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