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2016 年度 実施状況報告書

超短パルス電源を用いた電子銃の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K05034
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

内藤 孝  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (90391713)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード電子銃 / 超短パルス
研究実績の概要

超短パルス電源を用い た電子銃の開発を行うために、本年度は1)超短パルス電源の開発、2)電子銃試験装置の準備を主に行った。
超短パルス電源は高速のFETより高速スイッチングが期待されるドリフトステップリカバリダイオードを使った電源の開発を行い、定格スイッチング電圧:11.3kV、定格電流(ピーク):220A(負荷インピーダンスは 50 Ω)、立ち上がり時間:2.3ns 、立ち下がり時間:8.6ns 、パルス幅:3.7nsの特性を持つパルス電源の開発に成功した。 電子銃の電源として使用するためには、今後さらに高い電圧を得る必要があるが、パルス電源回路の多段化によって出力自体を増加することを考えているが、負荷インピーダンスを上げると電圧を上昇させることが出来るため、その方法も検討したい。
電子銃試験装置は高エネルギー加速器研究機構内にある他の目的に使用していた電子銃装置ビーム試験に使用出来るよう整備し、直流電源で電子ビームが生成されるところまで確認した。電子ビーム生成を確認するまで長時間の超高真空のためのコンディショニングが必要であり、そのために多くの時間を費やした。電子ビームは50kV印加時に5mA(放射線管理上の定格値)を得ることが出来た。この値は直流で得られたものであり、パルス電流では瞬間的に1Aを超える値に相当する。この値は直流の電流計によって得られたもので、パルス電流の場合、検出方法も検討する必要がある。 今後、この電子銃試験装置に超短パルス電源のパルスを印加して、ビーム発生実験を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

電子銃は直流電源による試験が成功し、電子銃としての動作を確認することが出来た。
超短パルス電源は電圧が十分ではないが、今後、電圧を上げる努力をすることによって電子銃試験に使える見通しがついた。

今後の研究の推進方策

超短パルスを問題なく電子銃に印加出来るかが課題である。超短パルス電源の電圧が十分ではない場合は、共同研究を行っている高輝度光科学研究センター の協力を得て、高輝度光科学研究センター で使用しているパルス電源を使用することも検討する。

次年度使用額が生じた理由

パルス電源開発がまだ途中であり、執行を見送った。

次年度使用額の使用計画

パルス電源開発にさらに使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高速、高電圧パルス電源の開発2016

    • 著者名/発表者名
      内藤 孝
    • 学会等名
      加速器学会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場(千葉県・千葉市)
    • 年月日
      2016-08-09

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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