研究課題
本研究では,高性能あるいは新しい機能を持つ革新的な音響デバイスの最適構造の創成設計法の構築を目的として,特異な機能を持ったスマート平面構造,いわゆる音響メタサーフェスのトポロジー最適化法の開発を行う.本年度は高周波均質化法のトポロジー最適化への適用可能性について引き続き検討を行ってきた.通常の均質化法では,局所共振現象を考慮できないが,高周波均質化法においては,ユニットセル内における局所固有モードを考慮することで,局所共振現象を考慮可能となる.前年度からの基礎検討の結果,双曲型メタマテリアルの特性を示すモードを得ることに成功した.なお,その局所共振モードに対する固有値は,ユニットセル形状に依存するため,最適化の過程において変化する.所望の伝搬特性を持つメタ構造の設計には,所望の周波数に対して,所望の特性を得る必要がある.そこで本年度の新たな試みとして,所望の周波数において,メタ構造が実現できるように,固有値の制約を考慮した方法論の構築を行った.その結果,いくつかのメタ構造を組み合わせることにより,特定の周波数において,特異な波動伝搬を実現できることを確認できた.また,光と空気を透過し,音を遮断する新機能メタサーフェスの実験については,昨年度に引き続いて実施し,特定の周波数において,所望の特性が得られることを確認した.今後,実用化に向けたより高精度な実験方法並びに広帯域化への拡張が必要となることがわかった.
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
Journal of Computational Design and Engineering
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1016/j.jcde.2019.03.006
Computer Methods in Applied Mechanics and Engineering
巻: 335 ページ: 419-471
10.1016/j.cma.2018.02.031