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2018 年度 実施状況報告書

ハイパースペシャル・コンパクト群の既約表現の研究とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K05053
研究機関宮城教育大学

研究代表者

高瀬 幸一  宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60197093)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード超尖点的既約表現 / Langlands パラメータ / Weil 群
研究実績の概要

Krakovski (J.Algebra 496 (2018)), Stasinski, Stevens (Bull. London Math. Soc. 49 (2017)) らの結果を用いて,既約表現の拡張に対する傷害類である Schurmultiplier が自明となることを証明した.結果として,非常に広い簡約群に対して,そのハイパースペシャルコンパクト部分群の正則随伴軌道に対応する既約表現のパラメータ付けを完成した.投稿論文は現在,審査中である.その結果に基づいて
1)不分岐拡大に付随して,一般種数の斜交群の超尖点的既約表現で generic なものを具体的に構成した (On generic supercuspidal representations of Sp(2n),arXiv:1705.07268).
2)tamely ramified な拡大に付随して,特殊線形群の超尖点的既約表現を構成し,Hiraga-Ichino-Iekdaによる形式的次数の公式を確認することにより,その Langlands パラメータを推測した (On supercuspidal representations of SLn(F) associated with tamely ramified extensions, arXiv:1805.06186).
3)tamely ramified な拡大に付随して,一般種数の斜交群の超尖点的既約表現を構成し,特に種数2の場合に対応する Langlands パラメータを Hiraga-Ichino-Ikeda の形式次数公式を確認することにより推測する研究を,現在遂行中である.不分岐拡大の場合と完全分岐拡大の場合はすでに完了しているが,中間分岐の場合には,相対 Weil 群の誘導表現の表現空間上の準不変な斜交形式の中から適切なものを選びださねばならず,そこが次の年度の研究課題である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

既約表現の拡張に対する傷害類であった Schur multiplier の消滅を証明できたことは予想外の進展であった.結果として,従来の研究成果で,Schur multiplier の消滅を仮定して進めていた議論が,全て無条件に成り立つことになった.また種数2の斜交群の超尖点的既約表現のLanglandsパラメータを推測るさいに,Weil群の誘導表現の表現空間上の準不変な斜交形式が重要な働きをしている,という認識は予想外の知見である.

今後の研究の推進方策

1)種数2の斜交群の超尖点的既約表現で中間分岐拡大に付随する場合に,Weil群の誘導表現の表現空間上の適切な準不変な斜交形式を見つけて,対応するLanglandsパラメータの推測を完了する.
2)一般種数の斜交群においても tamely ramified 拡大に付随して超尖点的既約表現は構成済みなので,そのLanglandsパラメータを推測したい.そのためには,Weil群の誘導表現の適切な部分空間を求める必要があるだろう.適切か否かは,その上に適切な準不変な斜交形式が存在するか否かにより判断される.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] On supercuspidal representations of SLn(F) associated with tamely ramified extensions2018

    • 著者名/発表者名
      Takase, Koichi
    • 雑誌名

      arXiv.org

      巻: 1805 ページ: 1-25

    • DOI

      arXiv:1805.06186

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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