研究実績の概要 |
Krakovski (J.Algebra 496 (2018)), Stasinski, Stevens (Bull. London Math. Soc. 49 (2017)) らの結果を用いて,既約表現の拡張に対する傷害類である Schurmultiplier が自明となることを証明した.結果として,非常に広い簡約群に対して,そのハイパースペシャルコンパクト部分群の正則随伴軌道に対応する既約表現のパラメータ付けを完成した.投稿論文は現在,審査中である.その結果に基づいて 1)不分岐拡大に付随して,一般種数の斜交群の超尖点的既約表現で generic なものを具体的に構成した (On generic supercuspidal representations of Sp(2n),arXiv:1705.07268). 2)tamely ramified な拡大に付随して,特殊線形群の超尖点的既約表現を構成し,Hiraga-Ichino-Iekdaによる形式的次数の公式を確認することにより,その Langlands パラメータを推測した (On supercuspidal representations of SLn(F) associated with tamely ramified extensions, arXiv:1805.06186). 3)tamely ramified な拡大に付随して,一般種数の斜交群の超尖点的既約表現を構成し,特に種数2の場合に対応する Langlands パラメータを Hiraga-Ichino-Ikeda の形式次数公式を確認することにより推測する研究を,現在遂行中である.不分岐拡大の場合と完全分岐拡大の場合はすでに完了しているが,中間分岐の場合には,相対 Weil 群の誘導表現の表現空間上の準不変な斜交形式の中から適切なものを選びださねばならず,そこが次の年度の研究課題である.
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