研究実績の概要 |
目的3の「ディオファンタスの3組の正則でない4組への拡張の有限性」について,およそ a^2<b<4a^2 をみたすディオファンタスの2組 {a,b} の4組 {a,b,c,d}(b<c<d) への拡張は正則なものしかないことを示した論文が Journal of Number Theory から出版された(Mihai Cipu氏,Alan Filipin氏との共著). 上記結果は「任意のディオファンタスの4組は正則である」という予想を支持するものであるが,この予想に関連する新たな予想を提示し,その正しさを示唆する結果を示した論文が Periodica Mathematica Hungarica から出版された(Mihai Cipu氏,Andrej Dujella氏との共著). 上述のディオファンタスの組に関する問題は連立ペル方程式の問題に帰着されるが,それとは異なる連立ペル方程式 x^2-(m^2-1)y^2=1, z^2-(n^2-1)y^2=1 (m,n は 1<m<n をみたす整数)についても考察し,d=gcd(m,n) が d^5≧2n^4 をみたすならば,その正整数解は (x,y,z)=(m,1,n) のみであることを示した論文が Bulletin of the Malaysian Mathematical Sciences Society から出版された(Maohua Le氏との共著).
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