研究課題/領域番号 |
16K05089
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
石井 志保子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (60202933)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Singularities / Jet schemes / Discrepancies / Biratinational geometry |
研究実績の概要 |
7月にスエーデンのMittag-Leffler研究所で開催されたWorkshop Lefschetz propertiesにおいて、jet closureに関する問題提起の講演及びこれまでの研究経過報告の講演をした。また問題セッションでは,小グループに分かれて他の参加者とのディスカッションを行い有益な情報が得られた。 Mather-Jacobian minimal log discrepancyの有限時決定性conjectureとMJ-mldをcomputeするdivisorの有界正conjectureが同値であることを証明し、このconjectureが成立しているevidencesをいくつ変えた。この論文は ArXiv に掲載した。 8月中旬には メキシコのOaxacaで開催されたPacific Rim International ConferenceにおいてMather-Jacobian minimal log discrepancyに関する講演を行い、正標数の特異点の場合の上記の新しい結果を紹介し、反響を得た。 9月にはオーストラリアのSydneyで開催されたWorkshop on Real and Complex Singularitiesにおいて、また鹿児島で開催されたFranco-Japanese-Vietnamese Symposium on Singularitiesにおいて上記の結果を紹介し、それぞれの集会の参加者と stimulating な議論ができた。 12月には中国 海南島で開催されたInternational Conference on Singularity Theory and Dynamical Systems--in Memory of John Matherにおいて、Matherの業績に関連した,石井の最新の結果を紹介する講演をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り進んでおり、出版状況も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度末から今年度にかけて、Finite determination conjecture を解くための新しい手法を開発した。これまでは variety の特異点だけを取り扱ってきたが、variety とideals 数個の組の特異点を扱い、modulo p reduction の逆操作を行うことによって、標数0で示されていることを正標数でも示される、という方向である。 今年度はこれを完成させ、論文として発表し、Levico Terme における研究集会において講演する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度は、人件費が予想を超えたため経費が不足した。その為、平成30年度分から10万円を前倒し請求し、その残額が生じた。 平成30年度は研究課題の最終年度にあたり、研究成果をまとめる際の事務作業は必須である。次年度使用額は事務補佐員への謝金の支払いに使用する計画である。
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