研究課題/領域番号 |
16K05115
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
宮西 正宜 関西学院大学, 特定プロジェクト研究センター, 客員研究員 (80025311)
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研究分担者 |
増田 佳代 関西学院大学, 理工学部, 教授 (40280416)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アフィン空間 / ファイブレーション / 多項式環 / ユニポテント群 / 商多様体と商射 / 特異ファイバー |
研究実績の概要 |
アフィン空間ファイブレーションの構造について,次のような研究を行った.まず,R.V. Gurjar (Indian Institute of Technology in Bombay), 増田佳代(関学大)と3人で,2018年5月25日~5月27日の期間,IMPAN(Institute of Mathematics, Polish Academy of Sciences)の施設を使って,研究preprintの内容について詳細な検討を行った.Preprintは同じタイトルの出版物(本と研究論文)の内容の一部となる予定である.引続き,2018年5月28日~6月1日にIMPANで開催された研究集会「Algebraic Geometry Conference -Mariusz Koras in memoriam」に参加して,招待講演「Affine space fibration」を行った. 次に,"Mathematisches Forschungsinstitut Oberwolfach (MFO)のResearch in Pairs (RiP) programにおいて,2018年8月5日~9月2日の期間 R.V. Gurjar, 増田佳代と3人で,affine space fibrationについて研究した.論文2編と本の原稿の作成を行った.本課題研究の課題に関連するもので,着実に成果が挙がっていると考える. 他方,伊藤浩行(東京理科大理工学部)と共著で「Algebraic surfaces in positive characteristic」という本を執筆している.正標数で生じる特異現象に関する約400頁の原稿がほぼ完成しているが,その推敲と細部の詰めのために,2018年11月11日~12日と2019年2月27日~2月28日の2回に亘って東京理科大野田キャンパスに出張した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
加法群が4次元アフィン空間に,1変数を固定して作用しているとき,その作用が固有であれば,その作用はtranslation(1変数方向への平行移動)となる,というKalimanの定理に別証明を与えた.ただし,作用がtightであるという仮定を追加しているが,高次元の一般のアフィン代数多様体への加法群の作用の記述はかなり難しい点があり,tightであるという仮定はかなり自然なものである. R.V. Gurjar, 増田佳代と研究代表者の3人で,「Affine space fibration」という共著本(ドイツの出版社De Gruyterから出版予定)の原稿作成に当たっており,おおむねその骨格ができた段階である. 伊藤浩行との共著本「Algebraic surfaces in positive characteristic」(World Scientificから出版予定)は原稿がほぼ完成している.
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今後の研究の推進方策 |
上記の共著本「Affine space fibration」をアフィン代数幾何学の代表的専門書とするべく,アフィン空間ファイブレーションとユニポテント群の作用による商射を研究し,最新の成果を専門雑誌に発表するとともに,共著本に含めることを目指す. そのためには,共著者3人が緊密に議論しあうことが重要である.2019年度中にも3人が一緒に議論をする機会をつくることを考える.
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費として使用する予定であった前年度未使用額の一部が残っている. 2019年度の旅費に一括して使用する.
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