研究成果の概要 |
空間の中の曲線を数え上げる理論であるグロモフ・ウィッテン理論において,ガンマ整構造と呼ばれる不思議な整数上の構造が現れる.ガンマ整構造が双有理変換の下でどのように関係しあうか,またガンマ整構造の起源は何か,という問題にとりくみ,多くの成果が得られた.Coates, Corti, Tsengとの研究では,トーリック軌道体に対するホッジ理論的ミラー対称性を確立し,Abouzaid, Ganatra, Sheridanとの研究ではガンマ類をトロピカル幾何の観点から説明することに成功した.またCoatesとの研究では局所射影平面に対するグロモフ・ウィッテンポテンシャルの準保型性を示した.
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