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2016 年度 実施状況報告書

局所変形を用いた結び目の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K05162
研究機関大阪工業大学

研究代表者

塚本 達也  大阪工業大学, 工学部, 准教授 (10350480)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード結び目 / アレキサンダー多項式
研究実績の概要

本研究の目的は結び目図式を局所的に変化させる局所変形を用いて,結び目全体の構造の解明や個々の結び目の位相的性質を把握することである.平成28年度においては,単純リボン融合に関する研究に進展が見られ,特に注力した結果次のような成果が得られた.なおリボン融合は結び目理論において重要な類であるリボン結び目を生成する変形で,単純リボン融合はその特殊な場合であるが,全てではないものの非常に多くのリボン結び目を生成することができる.
まず,単純リボン融合によって得られる結び目(単純リボン結び目)のアレキサンダー多項式を計算することができた.これまで特殊な場合については得られていたものの一般の場合は無理だろうと思われていたが,計算に適した形への自然な変形を発見し成し遂げることができた.これにより,10交点以下のリボン結び目について,単純リボン結び目であるか否かの判定が可能になった.この結果は12月にアメリカのジョージ・ワシントン大学で開催された国際研究集会で発表し,現在査読付き国際雑誌に投稿するため論文を作成中である.
また,単純リボン融合によって素でない結び目が得られた場合に,元の結び目と得られた結び目の関係は本質的には3種類しかないことを明らかにした.これにより,単純リボン融合によって得られないリボン結び目が無限個存在することが分かった.この結果は現在査読付き国際雑誌に投稿するため論文を作成中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

いくつかの局所変形について同時並行的に研究を進めているが,今年度は特に単純リボン融合に関する研究について,予想以上に進展したため.

今後の研究の推進方策

単純リボン融合に関しては得られた結果を論文にまとめ国際雑誌に投稿し,研究をさらに発展させる.その他の局所変形についての研究も計画に沿って行う.

次年度使用額が生じた理由

購入予定だった書籍の出版が予定より遅く,年度をまたぐことになったため.

次年度使用額の使用計画

購入予定の書籍は出版され次第購入するので問題ない.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Alexander polynomials of simple-ribbon knots2016

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Tsukamoto
    • 学会等名
      Knots in Washington XLIII
    • 発表場所
      ジョージ・ワシントン大学,ワシントンDC(アメリカ)
    • 年月日
      2016-12-11
    • 国際学会
  • [備考]

    • URL

      http://www.oit.ac.jp/ge/~tsukamoto/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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