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2021 年度 実施状況報告書

局所変形を用いた結び目の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K05162
研究機関大阪工業大学

研究代表者

塚本 達也  大阪工業大学, 工学部, 教授 (10350480)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワードリボン結び目 / プレッツェル結び目
研究実績の概要

本研究の目的は,結び目図式を局所的に変化させる局所変形を用いて,結び目の集合全体の構造の解明や,個々の結び目の位相的性質を把握することである. 令和3年度においてはこれまでに引き続き単純リボン融合に関する研究を進展させた。リボン融合は結び目理論において重要な類であるリボン結び目・絡み目を生 成する変形で,単純リボン融合はその特殊な場合であるが,全てではないものの非常に多くのリボン結び目・絡み目(単純リボン結び目・絡み目)を生成すること ができる。
令和3年度においてはまず単純リボン結び目のアレキサンダー多項式を計算した論文が出版された.そしてこれまでの単純リボン融合に関する研究を総括した研究発表を7,8,9月にそれぞれ1件ずつ計3件行った.また,プレッツェル結び目であり,かつ単純リボン結び目である結び目についての論文を投稿した.プレッツェル結び目は大きく分けて偶数本偶数型,奇数本偶数型と奇数型の3種に分かれる.いずれもスライスであるための必要十分条件は強可約であることと予想されている.そこで強可約であるプレッツェル結び目に対し,単純リボン結び目である必要十分条件を決定し,単純リボン結び目であることと,アレキサンダー多項式が単純リボン型であることが同値であることを示した.これについては強可約であるプレッツェル結び目のアレキサンダー多項式を計算できたことが大きい.さらに奇数本偶数型については,一般のプレッツェル結び目に対し,単純リボン結び目である必要十分条件を決定した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルスの影響はあるものの,一定の成果を上げることができた.

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルスの影響により研究出張は思うように行うことが未だ出来ないが,セミナーや研究集会がオンラインで開催されるようになったのでこれまで以上に参加できるものが増えた.これまで通りとは行かないが新しい研究様式にできるだけ早く対応することで,予定通り研究課題を推進・完成できると確信している.

次年度使用額が生じた理由

令和3年度も引き続き新型コロナの影響により研究出張が不可能になったため,次年度使用額が生じたが,次年度においては長年使用しているパソコンを買い換える必要があり,その費用に充てる予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Alexander polynomials of simple-ribbon knots2021

    • 著者名/発表者名
      K.Kishimoto, T.Shibuya, T.Tsukamoto, T.Ishikawa
    • 雑誌名

      Osaka Journal of Mathematics

      巻: 58 ページ: 41-57

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] On Pretzel knots which are simple-ribbon2021

    • 著者名/発表者名
      塚本 達也
    • 学会等名
      東京女子大学トポロジーセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 結び目の単純リボン変形について2021

    • 著者名/発表者名
      塚本 達也
    • 学会等名
      第68回トポロジーシンポジウム
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] On simple-ribbon fusions2021

    • 著者名/発表者名
      塚本 達也
    • 学会等名
      研究集会「結び目理論」
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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