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2022 年度 実績報告書

非有理的多様体上の超幾何型積分の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K05166
研究機関防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

研究代表者

渡辺 文彦  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 総合教育学群, 教授 (20274433)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワード交叉形式 / コンパクト台コホモロジー / k3
研究実績の概要

多様体の因子配置に付随する局所定数層に関連した交叉形式の研究は,超幾何積分の研究と関連し,おもに複素射影空間(有理多様体)上の超平面配置で詳しく研究されている.筆者は,有理多様体上で考えられることを非有理多様体上でも実現できないかどうかに興味がある.2020年に水谷との共同研究で,超幾何積分の類似として,種数2のリーマン面上6点配置に関する積分表示を定義し,接続問題を解いた.この積分をより詳しく理解するために,この積分に付随する交叉形式を調べる必要がある.今年度は,積分に付随するコホモロジーのヴェルディエ双対として得られるコンパクト台のコホモロジーの構造を調べた.筆者の結果(Kumamoto J. Math, Vol. 29 (2016), 55-63)を応用し,コンパクト台コホモロジーのスペクトル系列の各項の値を求めた.また,積分に付随するコホモロジーの対応するスペクトル系列の値との間には,双対の関係があるということを,セール双対性を用いて明らかにした.この結果を基礎として,今後交叉形式が詳しく調べられると思われる.
Wirtinger積分表示と超幾何のEuler積分表示とは,楕円曲線から複素射影直線への2重被覆により関係づけられている.この関係を2次元多様体に拡張する試みを考える.すなわち,アーベル曲面上にすべての指標が半整数である16個のテータ因子を考え,その上の積分表示を考える.曲面を16点でblow-upして対合で割った空間に積分を落とす.これがEuler積分表示のK3版と思える.この研究のため,今年度は,アーベル曲面から16個の因子を除いた空間Mの位相に関する基礎的な性質を調べ,またこのM上に16個の因子に付随する局所定数層のモノドロミーを例外曲線に沿う場合も含め調べた.これらの結果は,今後コホモロジーを調べるうえで基礎となる.

備考

防衛大学校内のみから閲覧できる個人ホームページにて研究紹介を行っている.

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公開日: 2023-12-25  

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