2つの正の実数あるいは作用素の平均として算術平均(相加平均),幾何平均(相乗平均),調和平均が知られており,これらの平均の拡張や関連した平均の性質に関しては多くの研究が行われている.本研究では,様々な平均の間の関係についての考察を基にした不等式の開発,それらの応用としての量子情報理論に関する研究を行った.その結果,power difference mean,Lehmer mean,Heron mean,重み付き対数平均などいろいろな平均の間の関係を明らかにすることができた.また,作用素エントロピーや作用素ダイバージェンスに関連した量についての性質を明らかにすることができた.
|