研究成果の概要 |
領域内部(細胞質を想定)での2成分拡散系(それぞれ,u, vとする)を非線形ロバン型境界条件のもとで考察した。境界上の非線形相互作用f(u,v)によって定常解(極性が未発現状態を表す)から拡散係数の違いにより,Turingタイプの不安定化が起こり,平衡状態の不安定化によって安定なTuringパターンが生成されることを数学的に示した(Turing-分岐)。物理空間が1次元の単純な状況では、細胞極性の特徴である、3つの特性:(i)発現の自発性;(ii)極性の安定性:(iii)外部刺激にたいする応答性;の全てを満たす状態の存在を厳密に証明することができた。
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