Ding-Wang(2018, Math.Z)により、リーマン多様体からケーラー多様体への写像流に対する幾何学的偏微分方程式が提案され、その解は(シュレーディンガー写像流の自然な高階版という意味で)一般化2重シュレーディンガー写像流と呼ばれる。本研究の4階の分散型方程式に対する成果は、写像流の定義域が1次元(つまり曲線流)という限定的設定化ではあるが、一般化2重シュレーディンガー写像流の存在を保証した初めての成果と言える。今後は解の一意性や空間高次元化に関する研究への進展が期待される。また、5階の分散型方程式に対する成果は、任意奇数階の分散型方程式の場合への拡張が期待される。
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