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2018 年度 実施状況報告書

球面タイリングの対称性と変形

研究課題

研究課題/領域番号 16K05247
研究機関東北大学

研究代表者

赤間 陽二  東北大学, 理学研究科, 准教授 (30272454)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードタイル推移的 / 球面タイリング / 球面的多面体的曲面 / pseudo-double wheel / 1-skeleton
研究実績の概要

1-skeletonが反角柱の双対グラフ(つまり pseudo-double wheel)で, 対称群がタイルに推移的に作用する(つまりタイル推移的)球面タイリングの分類を完成した. このために, 辺の長さの余弦に関する2次方程式で特徴付けを行った. これにより,「タイルの4内角の巡回リストが同じで, 1-skeletonも同じpseudo-double wheelだが, 非合同なタイル推移的球面タイリングが存在する」ことがわかった。 これは, 合同な3角形による球面タイリングがタイルの3内角と1-skeletonとで決定できること, とは対照的である. 12面からなるseudo-double wheelを1-skeletonとするタイル推移的なある球面タイリングが, 前述の2次方程式の重根に対応し, 一方で, そのタイルの12個のコピーによりタイル非推移的な球面タイリングができることを示した. これにより, タイル推移的球面タイリングの1-skeletonの特徴付け定理[Grunbaum-Shepherdson1980]の逆問題, すなわち, タイル推移的球面タイリングの1-skeletonを持つがタイル推移的でないタイリングの全列挙問題, が前述の2次方程式により浮き彫りになった.単位球面の正多角形によるタイリングを全て分類した. [DeVos-Mohar07]や[Ghidelli2017]に動機付けられて, 球面多角形たちで同一の長さの辺を同一視して作られる多面体的曲面(spherical polyhedral surfaces)のクラスを考え, 球面タイリングを許容しないものの面積と, 単位球面の面積とのgapを評価した(Bobo HUA(復旦大学・数学)との共同研究).

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

定曲率空間のタイリングを, より広く
spherical/hyperbolic polyhedral surfacesを考えると,
グラフの離散曲率がAlexandrovの多面体論と相性がよく, グラフ理論における放電論法が
定曲率空間のタイリングの分類に利用できるめどがたち, 離散曲率を通じてコンピュータを利用して研究できる幅が広がったため.

今後の研究の推進方策

グラフ理論の放電論法を追求し, タイリングの位相的性質を調べてから,
metric geometry的な予想をしてから, コンピュータなどでの計算により実証していく.

次年度使用額が生じた理由

グラフ理論, 多面体理論などを調べ, 群と離散幾何という立場から, 国際学会などに出席し、国際学会などで発表し, 研究を進める.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] 復旦大学/福州大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      復旦大学/福州大学
  • [雑誌論文] Classification of spherical tilings by congruent quadrangles over pseudo-double wheels (II) - the isohedral case2019

    • 著者名/発表者名
      Yohji Akama
    • 雑誌名

      Hiroshima Mathematical Journal

      巻: 49 ページ: 1--34

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 組み合わせ曲率と正多角形による多面体的surface2018

    • 著者名/発表者名
      赤間 陽二
    • 学会等名
      2018年度応用数学合同研究集会
  • [備考] https://www.math.tohoku.ac.jp/~akama/stcq

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公開日: 2019-12-27  

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