研究実績の概要 |
赤点と青点が交互に現れる交互道の被覆問題を3色点が現れる道に拡張した。平面上に与えられた3色の点集合R,B,Gを、各凸集合には点が2k+1個含まれ、各色の点はk+1個以下となるような平面の凸分割を考えて、昨年度それに関する研究の取り掛かりを報告した。この問題がk≧5では成り立たないこと、またk=1,2では成り立つことを示した。現在k=3の場合を研究中である。 この他、a,b,cを正の整数とするとき、直線上に赤点が2a個、青点が2b個、緑点が2c個あるとする。すると全体では2(a+b+c)個の点が直線上にある。これを左側と右側にそれぞれa+b+c個の点があるように2つの部分に分ける。すると一般には左側と右側では各色の点の個数が異なる。このとき、左側にある連続する点集合Xと右側にある連続する点集合Yが存在し、Xの点集合とYの点集合を入れ替えると左右の側にはそれぞれ赤点がa個、青点がb個、緑点がc個あるようにできることを示した。この証明にはmoment curveと空間におけるハムサンドイッチ定理を用いた。また、4色以上の点集合への拡張もした。 3次元空間の一般の位置に4 色の点が合わせて3n 個与えられている。各色の点はn個以下である。すると空間をある平面で2 つの半空間に分け、各半空間には3p 個と3q 個 (p+q=n, p,q≧n/4)の点があり、各色の点はそれぞれp個以下か、またはq 個以下となるようにできる。これをHamburger 定理と命名して発表した。 その他、課題に関連するグラフ理論のついて、辺着されたグラフに虹的全域木(すべての辺の色が異なる全域木)が存在するための十分条件などの研究も行った。
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