研究実績の概要 |
自身の研究室に所属していた渋谷氏との共同研究である「射影平面上の三部グラフの辺数の最善の上界」に関する結果をまとめた論文を専門誌に投稿し,既に掲載が決定している.また,同様に渋谷氏との共同研究である「射影平面上に1-交差埋め込み可能な完全多部グラフの特徴付け」に関する結果も,既に完成した論文を専門誌に投稿している状態である.上記と同様の問題をトーラス上のグラフに対して行った研究は,やはり問題のK_{3,4,4}に関する簡潔な証明を与えることができておらず,議論が硬直した状態が続いている.しかし,完成している完全2部グラフまでの議論は内容を精査し,わかっているところまでを公開できる状態の文章としてまとめた. 射影平面上のK_7-マイナーの議論も論文をまとめる段階で大幅な修正を施したが,その際,新たな問題も発見できている.(論文の中で,面幅に関する予想,細分に関する予想などを提唱した.) 東京理科大学の川谷氏との共同研究である「有向グラフの1-平面性」に関する結果も既に離散数学の専門誌に掲載されている状況である.今後,一般の閉曲面上のグラフに対する議論を行っていく予定である. また,射影平面上の最適1-交差埋め込みの再埋蔵に関する結果も,専門誌に投稿すべく論文の執筆を行っている段階である. 2021年度は特に「射影平面上の三部グラフの辺数の最善の上界」に関する結果を第32回位相幾何学的グラフ理論研究集会(横浜国立大学)及び日本数学会年会(慶應大学)にて,オンラインで講演を行った.
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