本研究は、(1)構成的逆数学における未解決問題の解決と新たな公理の発見、(2)層モデルを用いた公理や定理の体系的な分離手法の構築、(3)分離手法などメタ理論の構成的数学の枠組みでの展開を目的とする。 (1)単調完備定理と同値になる原理、有界内包公理、を明らかにした。2進展開定理と中間値の定理と同値になる弱いケーニッヒの補題に対する条件を解明した。(2)2つの順序構造とその間の単調写像により構成される、拡張フレームの概念を提案した。拡張フレーム上のクリプキ層モデルを用いて、様々な公理を体系的に分離する手法を開発した。(3)上記クリプキ層モデルの構成が構成的集合論の枠組みで展開できることを示した。
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