| 研究実績の概要 |
(1)一般BetheTreeの構造
(2)ホフマングラフの他分野への応用
(3)隣接最小固有値(以降、最小固有値)によるクラスタリング
(4)ホフマングラフの3-格子への応用
31年度(令和元年度)は上記(2)-(4)を進めた。(1)については，概ね解決している。(2)について、瀬川氏とライングラフの一般形というホフマングラフの性質を活かした研究を行ってきた中で，有向グラフへのホフマングラフの一般化を考えた。このことについて，研究協力者の瀬川氏，吉江氏，久保田氏(三名とも東北大)らとホフマングラフを利用した周期的量子ウォークの構造についての研究に成果を得たので論文にまとめ，令和元年度中に掲載に至った。この先行研究はGuo氏，Godsil氏に依るものであったが，グラフ同型判定の固有値による判定の精度をさらに高めることに成功した。(3)については，見村氏(東北大)，楠木氏(大阪大)と研究を進めている。(4)について，ホフマングラフのfat頂点と辺(符号化)についての一般化を行うことで，一般的な整格子との対応をつけることができた。これにより，整格子のingerabilityについて説明することができるようになっている。3-格子の同定問題は大変難度が高く，どこからスタートするのかも，重要な議論である。その前段階としての取り組みにより，近年この領域における整格子由来の辺符号グラフのライングラフの議論について，概ね終着点に至ったので，Journal of Combinatorial Theory, Series Bに投稿した。
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