カーネルに基づく機械学習の分野において、主に、以下の二つの成果を得た。 1.従来のマルチカーネル学習の理論限界に関する理論解析を行い、通常の2-ノルムに基づく最適化基準によって得られるマルチカーネル学習の最適解は,マルチカーネルモデルの理論限界を一般に達成できないこと、及び、当該最適解は,ある種の単一カーネルを用いた学習結果と一致することを明らかにした. 2.単一カーネルを用いた学習において,推定対象である未知関数の自己相関関数を有効に利用する枠組みを構築し,汎化性能を向上させることが可能であること、及び、推定対象である未知関数の自己相関関数が期待値の意味で最適なカーネルとなることを明らかにした.
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