研究課題
基盤研究(C)
本研究では,3成分活性因子・抑制因子型反応拡散系の特異極限問題に現れる界面方程式と2つの放物型方程式のシステムの球対称平衡解の線形安定性/不安定性の判定条件を与えた。また,ミクロ相分離現象を記述する自由境界問題を,1成分の体積分率が小さく,ミクロ相分離が小さい円周の集まりになるパラメーター領域で考察した。平均半径の3乗と体積分率の逆数の対数の積のオーダーの時間スケールにおける平均場モデルを厳密導出した。
非線形偏微分方程式
変分原理,リャプノフ・シュミットの縮約法,線形化安定性解析,不変多様体への縮約理論,均質化の手法,漸近展開法などの手法を用いたり,新しい数学的手法の開発をすることで,反応拡散系の特異極限問題,界面方程式の解の構造,非線形楕円型偏微分方程式の特異極限問題に現れる様々な解の集中現象の数理解析,自然界に現れるパターン形成の数理的構造や非線形偏微分方程式の数理解析の新しい知見を得ることができる。