最適化理論、不動点理論とゲーム理論へのその応用に関して、離散と連続構造に焦点を当てて研究を行った。Nashは不動点定理を用いて戦略形ゲームが混合戦略(サイコロを振る)均衡をもつことを示した。離散不動点定理を用いると純戦略(サイコロを振らない)均衡の存在を示すことができる。本研究では集積写像の離散不動点定理を用いて、展開形ゲームを束ねたゲームが純戦略均衡をもつことを示した。また、離散分離定理を用いて、L凸集合上の離散共通不動点定理を与えた。さらに、Spernerの補題に関して、方向保存写像を用いたラベリングにより,どの完全ラベル小単体も頂点のひとつが不動点になることを示した。
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