研究成果の概要 |
超巨大ブラックホールの形成過程の候補の一つである超臨界降着過程を理解するためには,輻射過程を考慮した光子ボルツマン方程式を解くことが必要である.本研究では,輻射過程の効果を取り入れてブラックホール時空中で光子ボルツマン方程式を解くためのARTIST法を新規に開発した.この方法により,カー時空中の基本的な問題を解くことが可能となり,一般相対論的光線追跡法の結果も完全に再現することを確認できた (Takahashi & Umemura, 2017, MNRAS, 464, 4567). 次に,相対論的光子多重散乱の準解析的手法の開発とARTISTコードの3次元化を試みたが,これらは開発中である.
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