研究課題/領域番号 |
16K05305
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
河野 裕介 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 助教 (00370106)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | VLBI / 気球 |
研究実績の概要 |
本計画はこれまで人類がなしえていないブラックホールの存在の観測的実証となるブラックホールシャドウの直接撮像を目指すため、成層圏に気球を用いて電波望遠鏡を打ち上げて成層圏電波干渉計を実現するために、世界で初めての成層圏気球VLBI技術実証観測を行う。 初年度は、フライトモデルを完成させ、JAXA大樹航空宇宙実験場でのフライトに臨んだ。しかしながら、放球ウィンドウ期間に放球可能な気象条件とならず、放球台からフライトモデルを外し相模原へ返送した。 本年度は、昨年度に比べて、いくつかのシステム改修をはかった。アンテナを電波源に追尾させるオートトラッキング機能、観測信号のリアルタイム分光装置、グラフィカルなQU(Quick Look)による運用の効率化などである。再度フライトモデルを相模原キャンパスから移設し、JAXA大樹航空宇宙実験場でのフライトに臨んだ。放球前試験やフライトレディネスレビュー等をすべてクリアし、気象条件の整った2017年7月24日の放球が決定した。 数時間にわたる放球シーケンスに入り、最終的な放球体制でリリースを待機している際に、気象予報では想定できないほどの急激な地上の風速の上昇によって、放球緊急中止となり、2017年度の放球運用が終了した。フライトモデルは昨年度同様に相模原へ返送した。 フライトできなかったことは気象の問題とはいえ大変残念なことではあるが、フライトシーケンスを経たことで、より本番に近い運用をを確認できたことは来年度以降の確実な運用につなげることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度と同様に、本年度ともにフライトに臨んだ。しかしながら、気球打ち上げウィンドウ期間に打ち上げ可能な気象条件とならず、最終年度の打ち上げに延期することになった。
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今後の研究の推進方策 |
フライト実証実験は2018年度に延期となる。しかしながら本年度フライトシーケンスを経たことで、より確実なシステムでとなり、万全の態勢でフライト実験に臨む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 2016、2017年度にフライト実証に向かい、気象条件待ったが期間内に気象条件が整わず、放球台に乗ったフライトモデルを解体し、持ち帰った。2018年度の放球を実施するために、予算を極力温存したため。 (使用計画) 今年度と同じ目的のために同様のフライトに向かう。そのために、旅費等に使用する予定である。
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