以下の3項目のそれぞれについて発展があり、計15篇の論文として公表した。ⅰ)川名、柳生、濱田、尾田氏との共同研究において、プランクスケールまで矛盾がないような標準模型の修正の可能性を論じた。ⅱ)春名、川名両氏との共同研究において、マルティバースによる自然性問題の解消を拡張して、電弱スケールがプランクスケールから非摂動的に得られる可能性を示した。ⅲ)Ho,横倉両氏との共同研究において、ブラックホールの水平線近傍での場の相互作用を調べ、古典的な等価原理が量子論の極限としては得られないことを示した。これは、古典重力と量子重力の本質的な違いがどのようなものであるかを理解する一歩となると思われる。
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