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2018 年度 実績報告書

共形不変なヒッグス重力理論について

研究課題

研究課題/領域番号 16K05327
研究機関琉球大学

研究代表者

小田 一郎  琉球大学, 理学部, 教授 (40265517)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード量子重力理論 / 共形対称性 / プランクスケール / ワインバーグの定理
研究実績の概要

前年度までに構成した宇宙項に対する非局所化のアプローチを、宇宙の加速膨張のモデルに適用した。このモデルでも、宇宙の加速膨張を説明できることも示した。重力場の量子効果が取り入れられているので、今までの模型より、理論的により優れた模型である。
また、昨年度証明した宇宙項に関する古典重力のワインバーグ定理を量子重力理論に拡張した。この定理の証明では、BRST対称性と有効作用の考えがフルに利用されている。量子重力理論においても、古典重力理論と同様に、ワインバーグのダメ定理が成り立つことが証明された。この定理のおかげで、ディラトンなどの外部場を導入しても、宇宙項の問題は解決できないことを明確に証明した。
さらに、局所共形対称性を持つ理論から出発し、コールマン・ワインバーグ機構を用いて、高階の重力子の量子効果によって、局所共形対称性が自発的に破れて、低エネルギーではアインシュタインの一般相対理論が導出されることを示した。この模型に、共形対称性をもつ相互作用を加えると、プランクスケールから電弱理論のエネルギースケールが自然な形で導かれることも示した。この理論は今後、「階層性の問題」を解決する手掛かりを与えてくれると期待している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Cosmic acceleration in the nonlocal approach to the cosmological constant problem2018

    • 著者名/発表者名
      Oda Ichiro
    • 雑誌名

      The European Physical Journal C

      巻: 78 ページ: 294

    • DOI

      DOI: 10.1140/epjc/s10052-018-5780-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] More on Weinberg’s no-go theorem in quantum gravity2018

    • 著者名/発表者名
      Nagahama Munehiro、Oda Ichiro
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 97 ページ: 104043

    • DOI

      DOI: 10.1103/PhysRevD.97.104043

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Planck and electroweak scales emerging from conformal gravity2018

    • 著者名/発表者名
      Oda Ichiro
    • 雑誌名

      The European Physical Journal C

      巻: 78 ページ: 798

    • DOI

      DOI: 10.1140/epjc/s10052-018-6289-8

    • 査読あり
  • [学会発表] Planck and electroweak scales emerging from conformal gravity2018

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Oda
    • 学会等名
      Workshop on the Standard Model and Beyond, Corfu Summer Institute, Greece
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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