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2017 年度 実施状況報告書

格子を用いたAdS/CFT対応の数値的検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K05328
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

加堂 大輔  慶應義塾大学, 自然科学研究教育センター(日吉), 特任助教(有期)(研究)(非常勤) (90447219)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード格子理論 / 超対称性 / ゲージ重力対応
研究実績の概要

本年度は,N=4超対称ヤンミルズ理論の輸送係数の評価で用いる超対称グラディエントフロー方程式の定式化について研究を進め,超対称性と方程式の無矛盾性ならびにノンゼロのフロー時間における相関関数の有限性の証明を行った。現在得られた結果を数点の論文にまとめている。また,研究対象とする系の持つ複素作用問題を解決する手法の考案とその数値的なテストも進めた。とりわけ,テンソル繰り込み群を用いたWess-Zumino模型の計算や超対称量子力学系において転送行列を使った新しい数値計算の方法の開発に取り組み,得られた成果を論文として発表している。また,フェルミオン系のテンソル繰り込み群の定式化法の改良も行い当初の予定を越える成果も得ている。これらの研究成果は物理学会や国際学会にてすでに発表している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年は,N=4 SYMにおけるゲージ重力双対性の検証に用いるプログラムの開発が遅れているものの,3年目の計算でも用いる超対称グラディエントフロー方程式の整備が進んだこと,さらに研究の本来の予定を越えて,複素作用問題を解決する手法として,テンソル繰り込み群や転送行列を用いた新しい計算法の開発が進んだことで,おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

N=4 SYMを計算するプログラムの開発を進め,計画を遂行していく。また,研究計画を越えて,複素作用問題を解決する手法の開発が進んだことから,開発した手法をBFSS模型に適用し,その系におけるゲージ重力双対性を検証する研究の精密化に取り組む。

次年度使用額が生じた理由

所有するパソコンが古くなったため本年度末まではそれを使用し、次年度初めに、論文や資料の作成のためのノート型PCの購入を行うことを計画し、繰り越した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] O(a) improvement of 2D N=(2,2) lattice SYM theory2018

    • 著者名/発表者名
      Hanada Masanori、Kadoh Daisuke、Matsuura So、Sugino Fumihiko
    • 雑誌名

      Nucl.Phys. B929 (2018) 266-297

      巻: 929 ページ: 266~297

    • DOI

      10.1016/j.nuclphysb.2018.02.008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tensor network formulation for two-dimensional lattice N2018

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kadoh, Yoshinobu Kuramashi, Yoshifumi Nakamura, Ryo Sakai, Shinji Takeda, Yusuke Yoshimura
    • 雑誌名

      JHEP 1803 (2018) 141

      巻: 1803 ページ: 141

    • DOI

      10.1007/JHEP03(2018)141

    • 査読あり

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公開日: 2018-12-17  

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