強磁場中での陽子や電子等のシンクロトロン放出による粒子生成の研究を行った。本研究では,ランダウ準位間遷移を計算することで,従来あまり行われていなかった相対論的量子論の枠組みでの理論研究に成功し,これまで計算が出来なかった観測量の詳細を正確に議論できるようになった。特に,TeVエネルギー領域での量子論計算方法は,我々が世界で初めて確立したものである。 この方法で,超強磁場中性子星からの,数百GeVから数TeVのエネルギーを持つ高エネルギーπ中間子生成,アクシオン生成,ニュートリノ反ニュートリノ対生成の理論計算を行い,高エネルギー宇宙線の発生機構,超強磁場中性子星で特徴的な冷却機構の研究を行った。
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