約5年間のCALET検出器によるデータ(>10 GeV)を解析し、暗黒物質の対消滅や崩壊から放出されることが期待されている単色エネルギーのラインガンマ線の探索を行った。暗黒物質ハローの密度分布のモデルを4通り仮定し、それぞれに対応する銀河中心周りの解析領域を設定し、エネルギースペクトルを求め、このスペクトルにラインガンマ線信号が含まれていた場合のフラックスの上限値を算出した。この上限値と、解析領域から期待されるガンマ線量を比較し、暗黒物質のパラメータ(対消滅の場合は消滅断面積×相対速度、崩壊の場合は寿命)の制限を求めた。この結果は、国際会議で報告し、また論文として発表する予定である。
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