電子型強誘電体TTF-CAおよびα-(BEDT-TTF)2I3をTHz波短パルスで励起した場合のダイナミックスの理論研究を行い、分極の高速反応の起源は、パルス励起状態が断熱的に変化することにあることを明らかにした。α-(BEDT-TTF)2I3およびκ-(BEDT-TTF)2Xにおいて、動的局在による電荷秩序状態への光誘起相転移を利用することにより、高速での分極生成、反転が実現できることを示した。量子モンテカルロ法により、格子を量子的に扱い、DMTTF-QBrnCl4-nの熱平衡状態の諸性質を計算し、量子常誘電相、イオン性常誘電相が存在することを示した。
|