粒子間に強い相互作用が働く系で基底状態(絶縁体)と励起状態の間にエネルギーギャップが開いている場合を考える。ギャップを超える励起を行った場合、励起状態が弱い緩和過程を経た後の準定常状態ではどのような性質を持つか、通常基底状態に用いる変分モンテカルロ法を励起状態向けに発展させて調べた。その結果、常磁性状態や対生成した状態は弱い励起強度で(超)伝導性を持つ状態に相転移するが、反強磁性状態は強い励起強度まで絶縁体のままであり、最も安定した状態であった。したがって、励起直後に現れる伝導性が緩和された後には、基底状態と似た反強磁性状態に定常状態として落ち着くだろう。
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