研究課題
共形場ブートストラップの手法をレプリカ法が成り立つと思われる超対称性を持つ臨界現象に適用し、具体的な計算を行った。研究の目的は最近提案された共形場理論でのブートストラップ法を超対称性が成り立つ模型に適用し、そのブートストラップ法の有効性を検証するためである.超対称性を持つモジュライ空間を理解するために、超対称性ランダム行列模型を考察し、外場を調節することより、モジュライ空間の交点数の計算を行った.境界がある場合、向き付け可能でない場合はリーマン面はクライン面になる.クライン面の場合の交点数とスピン曲線の関係を研究した.二次元で知られているBrieskorn typeの多項式で表される特異点とスピン曲線との関係を研究し、スピンの値を与えるm-スピンAlf関数の知見を得た.共形場ブートストラップ法による研究は超対称性の関係した模型を伴うものであるが、 高分子や枝分かれした高分子の一般次元での臨界指数を計算した. 枝分かれした高分子のd次元での臨界指数がYang-Lee edge 特異点のd-2次元の臨界指数に等しい結果を得た.これは厳密に成り立つことが知られているが、これを共形場ブートストラップの手法で確かめた.ランダムな磁場があるイジング模型の臨界指数をd次元で共形場ブートストラップの手法で計算し、それがランダム磁場がないd-2次元にイジング模型に等しいという超対称性によるconjectureを6次元と5次元の間で成り立つことを数値的に確かめた. 低次元でこの空間次元の縮減(dからd-2への)が成り立たなくなる理由について考察した.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件)
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