細胞の内部状態や分子の局在を考慮した細胞形状の数理モデルの構築を目指した研究として,卵細胞と嚢胞に関して分子の局在を使った分裂面の計算を取り入れて数値計算を行った.また,細胞集団運動の数理モデルの開発への道筋をつけるために,集団細胞の実験画像を粒子画像流速測定法(PIV)や機械学習を使って解析し,細胞集団の運動特性の定量化をおこなった.さらに新たな細胞輪郭の抽出法も考案した.今後は,本研究で得られた知見を基に,細胞の形態形成や機能発現に関する理解をさらに深めるための数理的研究に繋げていきたいと考えている.
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