秩序液体相(lo相)と液晶相(ld相)の2つの相が混在する巨大な脂質膜ベシクル(GUV)に膜を引っ張る張力を印加し誘起された孔(ポア)について、その安定性を形成位置も含め検討した。lo相とld相が混在するGUVに張力を加えた場合、その安定性はld相のみで形成されたGUVと非常に良く似ており、ld相とlo相が混在する脂質膜ではld相においてポアが形成されることが示唆された。また、エピガロカテキンガレートがld相のGUVに誘起するポアの形成メカニズムについても検討した。ポアの形成確率は脂質膜にかかる張力に依存し、印加した張力が小さいと高くなり、張力が大きいと低くなるとの結果を得た。
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