地球温暖化に伴い極端降水(集中豪雨)の強さがどのように変化するのか、という問題は防災施策上からも重要な問題である。特に、短い時間スケールほど増加率が大きく予測された点は注目に値する。既往研究の多くは日降水量に焦点を当てて予測を行ってきたが、その予測を例えばゲリラ豪雨のような数時間程度の極端降水の強度について適用すると、温暖化の影響を過小評価してしまう可能性を示唆している。また、降水量を計算する際の時空間スケールの大きさにより極端降水強度の変化率がどのように異なるかを明らかにした点は、科学的にも意義深いといえる。
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