カンラン石-メルト間のCaO分配に基づく含水量計の信頼性の評価と沈み込み帯マグマへの適用を行なった.相平衡実験で析出した微小なカンラン石結晶をLA-ICP-MSとEPMAの両方で分析をして比較した.マトッリクスガラスのCaO量が8wt%以下であればEPMA分析における二次蛍光効果の寄与は0.1wt%以下であり,EPMAによる分析値をそのままCaO分配の考察に採用できることがわかった.文献データに基づいてカンラン石-メルト間のCaO分配に基づく含水量計を構築し,岩手火山と秋田駒ケ岳火山のソレアイト玄武岩質マグマに適用して,それぞれの生成環境を考察した.
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