研究課題
我々が独自に設計・合成した空気中でも安定な有機中性πラジカルであるトリオキソトリアンギュレン(TOT)が構築する一次元π積層カラム構造へのキラリティーの導入と複合機能の探索について研究した。TOTの骨格周辺に光学活性な置換基(アミノ基・アミド基・オキサゾリン環)を配した新規誘導体の合成に成功し、その物性や自己集合構造を明らかにした。また、光学活性なアルキル鎖を持つ第四球アンモニウムを対カチオンとして用いたTOTの混合原子価塩を合成し、いくつかの塩において結晶構造の解明と高導電性の発現を達成した。これらはいずれもキラルな空間群を持ち、磁場に応答する異方的導電物性の発現が期待される。またその中で、キラルアンモニウムと臭素置換TOTとの組み合わせでは、対カチオンの配向変化を伴う半導体-絶縁体相転移を示す塩を見出し、さらにその相転移が対イオンのキラリティーによって制御できることを明らかにした。
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