研究課題
酸化反応の触媒プロセスは、反応活性種の生成とそれに続く基質の挿入によって、開始する。生成する活性種はそれ自身が活性であるために適度に不安定であり、また、活性種が生成されるためには不安定過ぎてもいけない。これらを達成してはじめて触媒がサイクルとして成立する。本研究では理論化学的手法を用いて、“活性中心に鉄と銅を持ち、かつ、酸素分子が酸化剤として働く”反応の触媒サイクル成立要件を解明し、現実の酵素(動作条件は常温常圧)と触媒(動作条件は100から300℃、常圧から数気圧)に展開していくことを目的とする。これらを明らかにするために“鉄と銅を基軸とした酸素活性化触媒の理論研究”を行なう。理論解析の結果から触媒反応における遷移金属の電子状態と反応機構の関係をより深く理解することができた。また実験研究との共同研究を通じて、新しい金属錯体の特異な性質を明らかにするとともに、新しい提案を行なうことができた。その結果は研究成果は国内外の学会での発表や専門誌での掲載などにより公開した。今後は さらなら研究を押し進めるため、挑戦的な課題も視野にいれて展開する。
1: 当初の計画以上に進展している
触媒反応における遷移金属の電子状態と反応機構の関係をより深く理解することができた。また実験研究との共同研究を通じて、新しい金属錯体の特異な性質を明らかにするとともに、新しい提案を行なうことができた。その結果は研究成果は国内外の学会での発表や専門誌での掲載などにより公開した。
当初の予定より 大幅に進捗に進んでいるので 現状維持し今後は さらなる研究の展開をはかる。
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すべて 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 3件、 査読あり 19件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)
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