本研究では、O-結合型糖タンパク質に着目した汎用的な疾患マーカー探索技術の開発を目的として、1)これまでに BEP法により解析が困難であったシアリル化 O-結合型糖鎖の解析法の改良、そして2) O-結合型糖鎖およびキャリアタンパク質の一斉解析法について検討を行った。N-結合型糖鎖およびスフィンゴ糖脂質糖鎖については、ラクトン環開裂を経由したシアル酸結合様式特異的標識法を開発し、O-結合型糖ペプチドへの適用できることが明らかとなった。またBEP法では、詳細な反応条件を検討により両アミノ酸残基からの効率的な O-型糖鎖の切断およびセリン残基への選択的なマイケル付加が明らかとなった。
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