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2018 年度 研究成果報告書

マイクロ流路を用いた溶液反応の時間分解軟X線分光法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 16K05830
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 分析化学
研究機関分子科学研究所

研究代表者

長坂 将成  分子科学研究所, 光分子科学研究領域, 助教 (90455212)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマイクロ流路 / 軟X線吸収分光法 / 赤外分光法 / 層流 / 顕微測定
研究成果の概要

軟X線は大気や液体に強く吸収されるため、マイクロ流路の軟X線吸収分光(XAS)測定はこれまで不可能であった。本研究ではT字型マイクロ流路の外側に100 nm厚の窒化シリコン膜を接着することで、マイクロ流路の顕微XAS測定を実現した。そして、ピリジン―水混合系における異なる位置ごとのN-K吸収端XAS測定から、ピリジンと水の間の層流付近で濃度勾配があることを見出した。また、層流の分析は、同じセルを用いて顕微赤外分光測定からも行った。本研究がマイクロ流路の軟X線XAS測定に成功した最初の例であり、今後マイクロ流路上の様々な化学、生命現象の理解に本研究成果が生かされると期待している。

自由記述の分野

軟X線分光学

研究成果の学術的意義や社会的意義

マイクロ流路は2液混合の乱流や層流を用いることにより、溶液混合、抽出、蒸発などの様々な化学操作が可能な有用な化学環境である。しかしながら、マイクロ流路を軟X線などの短波長の光が透過できず、軟X線吸収分光(XAS)測定が不可能であった。軟X線領域には、C, N, Oなどの軽元素のK吸収端が存在するため、化学や生命現象の元素選択的な局所構造解析にXASは最適である。特に、触媒金属を担持した高効率な触媒反応や、製薬分野など希少な物質を少量調製する技術にマイクロ流路は用いられているので、化学や生命分野の広い範囲で、本研究で開発したマイクロ流路の顕微XAS測定手法が適用されることが期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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