研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ流路は2液混合の乱流や層流を用いることにより、溶液混合、抽出、蒸発などの様々な化学操作が可能な有用な化学環境である。しかしながら、マイクロ流路を軟X線などの短波長の光が透過できず、軟X線吸収分光(XAS)測定が不可能であった。軟X線領域には、C, N, Oなどの軽元素のK吸収端が存在するため、化学や生命現象の元素選択的な局所構造解析にXASは最適である。特に、触媒金属を担持した高効率な触媒反応や、製薬分野など希少な物質を少量調製する技術にマイクロ流路は用いられているので、化学や生命分野の広い範囲で、本研究で開発したマイクロ流路の顕微XAS測定手法が適用されることが期待される。
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