本研究課題では、二酸化炭素を炭素源として用いることができる有機分子変換反応を効率的に促進できる両親媒性ポリマー担持遷移金属触媒の開発を行い、そのフロー工程化について検討を加えた。その結果、バッチ系およびフロー系においても二酸化炭素を用いたプロパギルアルコールの環化反応を効率的に促進する銀触媒を見出すことに成功した。また、得られた両親媒性ポリマー担持遷移金属触媒錯体触媒を他の有機分子変換反応にも適用したところ、一酸化炭素を用いるアリルハライドのカルボニル化反応、アジド-アルキン環化付加反応、一級ベンジルアルコールの選択的酸化反応、不斉1,4-付加反応を効率的に促進することを見出した。
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